コラム「スポーツで健康ライフ」第2回
運動習慣を身につけてQOLを高めよう
QOLを高く保つためにも、さっそく今日から元気に身体を動かしてみませんか?
厚生労働省が平成19年に実施した労働者健康状況調査によると、将来の健康状態に対して全体の8割以上の労働者が「不安を持っている」と回答しました。また、年代別にみると、50代、60代の労働者はより健康状態への不安が高いことが示されています。
運動することは、加齢にともなう筋力の低下や筋肉量の減少を予防し、立つ・歩くといった姿勢保持や歩行能力の維持・改善につながります。また、生活習慣病の予防や身体機能の低下を予防することにも役立ちます。
さらに、運動によってストレスの発散や達成感・爽快感を感じることは精神的な安定にもつながるため、適度な運動習慣を身につけることはQOLの向上に効果的です。
身体活動の目標
厚生労働省の「アクティブガイド―健康づくりのための身体活動指針―」では、18歳から64歳では1日合計60分間、65歳以上は1日40分間、元気に身体を動かすことを目標にすることが推奨されています。 また、1日の目標歩数は8,000歩とされており、活動の中に筋力トレーニングやスポーツなどの運動が含まれていると効果的であるとしています。
人は、自信や達成感を強く感じることができると、努力を惜しまずにその行動を行う可能性が高まり、失敗したり、困難なことがあったりしても続けることができると考えられています。つまり、毎日の運動を継続し、習慣づけていくためには「成功体験」を積み重ねていくことが大切です。
まずは、「いつもより多く歩いてみる」、「階段を使ってみる」、「家事や仕事の合間に体操をしてみる」など、すぐに達成できそうなことからはじめ、達成できたら次の目標を設定して段階的に達成していきながら「成功体験」を積み重ねていきましょう。
運動が苦手な方にもおすすめの運動例
- ウォーキング
気軽に始めることができる有酸素運動で、身体への負担も少ない - 水中ウォーキング
全身をつかう有酸素運動であるうえ、浮力によって膝や腰への負担が軽減される - 体操・ストレッチング
テレビを見ながら、家事や仕事の合間に、など気軽にできる。就寝前に軽いストレッチをすると睡眠の質の向上も期待できる
このほか、手軽にできる筋力トレーニングとして椅子スクワット(椅子から立ち上がって再び座る運動)や、椅子に座った状態や立った状態での足踏み、椅子の背を支えに立った状態でのつま先立ちなどの運動もおすすめです。
毎朝の散歩やジョギングを始めたり、地域や職場のスポーツサークルに参加したり、気持ちよく身体を動かしながらQOLを高めていきましょう。
「QOLを高める50代・60代から始める運動」について紹介されたこちらのページもご覧ください。