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コラム「スポーツで健康ライフ」第13回

寒い日の運動前には、しっかりウォームアップでケガ防止を

いきなり体を動かそうとしても、関節や筋肉がこわばっていて思うように動かなかった経験はありませんか?
寒い季節はとくに、準備運動で体を温めてからメインのスポーツや運動をはじめることが大切です。
今回は、冬にぴったりの準備運動をご紹介します。

冬場のウォームアップのポイント

ウォームアップとは文字通り「温める」ことで、準備運動によって体温を上げてスポーツや運動に備えることが目的です。 寒い時期は体が温まりにくいため、ウォームアップを入念におこなうことが大切です。次のようなポイントに気をつけ、20~30分程度を目安に、しっかりと体を温めてから運動をはじめましょう。

  • ウインドブレーカーなど保温効果の高いウェアを着用しましょう。首・手首・足首と「首」のつく部位を外気に触れないようにすると温かさが持続しやすくなります。
  • 首の後ろや足先などに使い捨てカイロを使うことで、ウォームアップを効率的に進めることができます。体が温まったら、メインの運動をはじめる前までに外しましょう。
  • 温かいドリンクで内側からもウォームアップ。しょうがやココアなど体を温める効果のある成分が含まれている飲み物を飲むと、効率的に体を温めることができます。

冬場のウォームアップにおすすめの「ダイナミックストレッチ」

ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)は、体を動かして筋肉を刺激しながら関節の可動域を広げて柔軟性を高めるストレッチです。反動を使い、自分の筋肉で関節を大きく動かすことを意識しながら、ダイナミックかつ丁寧におこなうことで、筋肉がしっかりと温まります。

  • アップドッグ
    お腹の筋肉(腹直筋)や脚の付け根の筋肉(腸腰筋)など、体の前面をのばすストレッチです。うつ伏せになり、脇をしめて手の平を胸の横に置いた姿勢から体を起こしてお腹を深く伸ばし、ゆっくりと呼吸しながらその姿勢を20秒ほどキープします。
  • ショルダーゲイター
    肩甲骨を寄せる動作と広げる動作をくり返すことで、肩甲骨周りの筋肉をほぐすことができるストレッチです。両腕を後頭部の耳の後ろ辺りに添え、両肘がからだの真横になるように開いたら、両肘を顔の前でくっつけるようにして閉じる動作をリズミカルにおこないます。呼吸をしながら5~10回くり返すのが目安です。
  • ウィンドミル
    風車のように腕をまわし、肩のまわりの可動域を広げるストレッチです。バンザイの姿勢から、片方の腕を前方向に、もう片方の腕を後ろ方向に大きく回します。目線は正面に、肘をまっすぐのばすよう意識しましょう。
  • ニーハグ
    お尻部分(大殿筋)の動的ストレッチです。腰幅で立ち、右膝を上げてすねのあたりを両手で抱えて胸に近づけます。5秒間キープしたら左脚も同様に、左右交互に3〜5セットほどおこないます。
  • 四股揺らぎ
    お相撲さんの四股(しこ)の姿勢をイメージしたストレッチで、股関節の可動域を広げることが狙いです。脚を肩幅よりも大きく開いてできるだけ腰を落とし、左右に重心を移動させるのに合わせてつま先を上げ下げして体を揺らします。この動きを数回繰り返したら、足首を掴んで同様の動作をおこないます。
  • スウィングエクササイズ
    脚を大きく動かすことで下半身の筋肉を温め、血流を促進して体全体の筋温を上げることができます。脚を1本の棒のようにのばして片脚立ちになり、浮いている方の脚を大きく後ろに振ります。脚をそのまま前にスウィングし、膝を上げる動作を左右各10〜20回行います。最初はスウィングを小さく、徐々に大きく動かして関節の可動域を広げましょう。

ウォームアップの効果は一定時間続きますが、寒い環境ではまた冷えてしまいます。体が冷えているなと感じたら、肩や股関節を大きく回したり、体幹を前後左右に動かしたりと、大きな筋肉を動かすよう意識しましょう。
また、運動後には、ゆっくりと筋肉をのばすスタティックストレッチ(静的ストレッチ)でクーリングダウンするのも忘れずに。気温が低いからこそ、準備とケアを入念におこない、ケガなくのびのびとスポーツを楽しみましょう。

 

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